12月〜1月の管理レシピ

寒さに弱い樹

◆植え替え直後の樹
◆針金直後の樹
◆暖地性樹種(きんず・くちなし・ざくろ)など
◆小枝の多い樹

寒さに強い樹

◆松柏類(黒松・五葉松など)
◆落葉樹の若木(まだ小枝ができていない段階)

冬季保護  -過保護にしないこと

中部地方や近畿地方では12月下旬くらいからムロ入れをはじめます。 ムロ に取りこむ必要があるのは、南国産で寒さに弱い樹種や、晩秋に針金かけなどの作業をしたもの、それから小枝が密にできている雑木などです。
寒い地方では、もっと早めにムロ入れがすんでいるでしょう。東海地方や四国・九州南部など暖かい地方では、 ムロ 入れしなくてよいところもあります。
基本的には、鉢土を凍結させない、樹を凍てつかせないというのが保護の目的です。ですから、本格的なムロ設備のない人でも、軒下や棚下など霜や凍結を防ぐようにすればそれで結構です。凍結の不安がない地方では保護の必要もありません。
保護に入る前に1~2回寒さに当てて、樹に冬がきたことを確認させておきます。あまり早く取り込みすぎると体調を狂わせることがあります。樹には環境への順応性がありますから、あまり過保護にする必要はありません。

屋外の管理は・・・・

松柏類や寒さに強い雑木は外で管理します。屋外の脅威は、まず風、そして凍結です。冬の空気は非常に乾いており、北風が吹くと、思った以上によく鉢土が乾きます。冬だからと油断していると水切れさせてしまうので、注意が必要です。
鉢内の水分が凍結すると根を持ち上げ、根と用土の間に隙間を作ってしまいます。夜間に凍結しても午前中にとけてしまうようならそれほど問題ありませんが、午後まで残るようなら水切れの心配も出てきます。水やりの際に鉢の中の霜が溶けるよう、気を配りましょう。
凍結によって鉢が割れる事故はよく起こるので、よく晴れた日、放射冷却で冷えることが予想されるようなときには、大切な鉢は取り込むようにします。

樹種別作業・管理ポイント

真 柏  ジン・シャリの彫刻

真柏の木質部を彫刻するのはこの冬場が最適です。ノミや小刀などで荒削りした後、ていねいにペーパーをかけて磨き上げます。
仕上げに 石灰硫黄合剤 (せっかいいおうごうざい)の原液を塗布しておきますが、白く見せたいなら白い絵の具をちょっと混ぜてやるとよいでしょう。
丸幹の真柏を シャリ 幹にする場合は、どこで シャリ を作るかを考えて幹に印を入れておきます。最初はなるべく細い シャリ を考えたほうが安全です。幹模様に合わせて彫刻すると自然に見えます。
安全策を取るのであればまず、印に合わせてカッターの先など切り込みを入れておき、春を待ちます。生長期になっても枝に影響が出ないのを確認してから、皮をはぎます。

五葉松  針金かけ

休眠期の間はずっと針金かけができますが、作業後は枝が凍てつかないように軒下などに取り込まなければなりません。保護管理に不安がある人は3月になるまで待ったほうが安全でしょう。

もみじ・楓  冬季消毒

休眠中は 石灰硫黄合剤 (せっかいいおうごうざい)の濃いめの溶液をかけることができるので、消毒には最適の時期です。10~30倍くらいの液を樹皮に塗り、下や割れ目に眠っている害虫の卵が春に孵(かえ)るのを防ぎます。

梅  開花促進

開花 時期は品種や樹勢などによって多少異なりますが、だいたい1月~2月初旬くらいになります。
お正月に飾りたくて開花を早めたい場合は、玄関などあまり温度の上がらない室内に取り込み、つぼみに霧吹きで水分を与えてやります。

12月~1月のワンポイントアドバイス
黒 松 針金かけ可能。作業後の樹は軒下に取り込んで凍結を防止する
蝦夷松 乾燥した風に弱いので、北風をさえぎれるところに置く
赤 松 休眠中は枝が裂けやすいので、活動期に入るまで作業を待つ
杜 松 ジン・シャリの彫刻可能。針金かけは避けたほうが安全
耐寒性が高いので、棚に出しておいても大丈夫
けやき 小枝が細かいので凍て傷みしやすい。ムロなどに取り込んでおく
ぶ な 小枝の剪定などできるが、作業後は、ムロに取り込んでおく
いぼた 小枝が細かいのでムロなどに取り込んでおく
梅もどき 関東以北はムロに取り込む。冬期消毒のチャンス
かりん ある程度寒さには強いが、軒下などに取り込んで凍結を防止する
ピラカンサ 日当たりの良い場所に置き、北風をさえぎっておく
姫りんご 実の鑑賞がすんだものは早めに取り去る。比較的寒さには強い
つる梅
もどき
凍て傷みしやすいので軒下などに取り込んでおく
老爺柿 寒さにわりと強いので、凍結さえしなければ大丈夫。
ムロがあるなら植え替えもできる
まゆみ 関東以北ではムロに取り込む
くちなし 寒さに弱いので、ムロなど取り込む。
ビニールハウスでは温度を一定に保つこと
きんず ムロで保護。シワシワになる前に実をとってしまう。
美 男
かずら
北風をさえぎった日当たりの良い場所におく
長寿梅 軒下に取り込む。鉢土の凍結に注意。根が持ち上がりやすい
さつき 霜が当たらない程度の保護をする。多すぎるつぼみはこの時期に間引いておく