1月〜2月の管理レシピ

鉢の凍て割れ  -原因と対策

冬期の凍結によって鉢が割れてしまうことがあります。これは鉢の中に残っていた水分が凍って膨張し、内側から鉢を押し広げてしまうせいです。水が凍ると一割以上も体積が増えます。鉢の中に余裕があればかまいませんが、根がまわりきっていたりすると、案外あっさりと鉢が割れてしまいます。
これを防ぐには、根詰まり気味の鉢や焼成温度の低い鉢を凍結させないことです。軒下に取り込むだけでもかなり凍結を防ぐことができます。高価な鉢の場合はやはりムロに入れておいたほうが安全でしょう。

松柏類の改作

休眠期間中は松柏盆栽の改作適期です。特に黒松、五葉松はこの季節に思い切ったことができます。枝が裂けやすい赤松は、水上げしている秋口のほうが枝に柔軟性があって安全なので、冬期は触らずにおきます。
改作作業における注意点は、一度に枝を切りすぎないこと。切った枝をもう一度つけることはできませんから、「絶対いらない」と分かる枝だけ切るようにします。太枝を操作するときには、形成層の裂傷を防ぐためにラフィアで包帯をします。ラフィアがなければ接ぎ木テープでも結構です。
枝を切断した傷跡には、細菌が入り込まないように 癒合剤 (ゆごうざい)を塗布しておきます。墨汁、チューイング・ガム、木工ボンドなどでも代用できます。作業後は保護室や軒下などに取り込んで保護します。

樹種別作業・管理ポイント

さつき  植え替え

さつきの若木、養成木の植え替えは2月~3月が適期です。完成段階の樹は3月まで待ちます。
畑上げ 直後の初めての鉢上げでは、畑土を落とすために根洗いしますが、ていねいに古土を落として用土を更新します。底根は強めに追い込み、横根は1/3ほど切り込んで、ヒゲ根を出させておきます。 上根 は一番重要なので、傷つけないように注意しながら、風化して古くなった表土をかき落とします。

黒 松  小枝の整理

一ヵ所から何本も出た小枝を切りすかして二叉のきれいな枝分かれにします。輪郭から飛び出すような強い小枝は、かたまりごと切り込んでしまいます。
この時期はまだ小枝の先に硬い芽(冬芽)があるだけですが、この冬芽の大小を見ても枝の強弱を判断することができます。小枝を切りすかす場合は、大きな冬芽を持つ小枝を優先的に切り、平均的な大きさの冬芽を持つ枝を残すようにすれば、 樹勢 の平均化が図れます。

1月~2月のワンポイントアドバイス
五葉松 針金かけ可能。作業後の樹は軒下に取り込んで凍結を防止する
真 柏 整姿・剪定が可能。ジン・シャリづくり適期だが、水を上げているときの方が樹皮はむきやすい
蝦夷松 乾燥した風に弱いので、北風をさえぎられるところに置く
赤 松 休眠中は枝が裂けやすいので、活動期に入るまで作業を待つ
杜 松 ジン・シャリの彫刻可能。針金かけは避けたほうが安全
葉は霜焼けしても大丈夫。2月に植え替える人もいる
山もみじ 水を吹くと樹勢が低下するので剪定禁止。
2月下旬から植え替えも可能
けやき 小枝が細かいので凍て傷みしやすい。ムロなどに取り込んでおく
ぶ な 小枝の剪定などできるが、作業後は保護しておく
いぼた 小枝が細かいのでムロなどに取り込んでおく
梅もどき 関東以北はムロに取り込む。冬期消毒のチャンス
かりん 芽動きが早いので、2月中に植え替えする
ピラカンサ 日当たりの良い場所に置き、北風をさえぎっておく
姫りんご 比較的寒さには強いが、鉢土の凍結を避ける
つる梅
もどき
凍て傷みしやすいので軒下などに取り込んでおく
老爺柿 小枝の剪定が可能。2月下旬以降は植え替えもできる
まゆみ 関東以北ではムロに取り込む
くちなし 寒さに弱いので、ムロなど取り込む。
ビニールハウスでは温度を一定に保つこと
きんず ムロで保護。水のやり忘れに要注意
美 男
かずら
北風をさえぎった日当たりの良い場所におく
長寿梅 軒下に取り込む。鉢土の凍結に注意。
開化時期。花後の剪定では必ず葉芽を残す