や行

やくえだ【役枝】

樹形上の骨格を決める枝。簡単に言うと役割のある枝のこと。狭義では一の枝・二の枝・後ろ枝などを指すが、広義ではいわゆる差し枝や受け枝、利き枝など樹形上主要な枝すべてが含まれる。特に若い木の培養過程でこうした「役枝」を決めると、ひと枝ごとの役割・目的が明らかになり、樹づくりのビジョンが見えやすい。

やけこむ【灼け込む】

切断や何かの障害で太枝が枯れた後、その部分から真下に向かって枯れ込んでいくことを指す。水吸いが切れることによって吸い上げが止まり、その直下の水吸いが枯れ上がる現象。「灼けが入る」とも言う。樹種によって灼けにくいもの・灼けやすいものがある。枝抜き跡のすぐ下に枝が残っていれば水を吸い上げるので、まず灼けることはない。これを「灼け止めの枝」と呼ぶ。

やごめ【ヤゴ芽】

【ヒコ生え】

やつふさ【八ッ房】

同樹種の普通種に比べ、枝葉が小さく詰まってできる品種を八ッ房性と呼ぶ。小さい寸法で大樹の相を表す盆栽に非常に適した品種である。自然交配による実生変化や突然変異、または枝変わり品種を接ぎ木や挿し木で繁殖させたもの。代表的なものでは五葉松の「瑞祥」「九重」、もみじの「琴姫」「鹿島八ッ房」などがある。

やまどり【山採り】

盆栽素材の入手方法の一つで、山に自生している自然木を掘り起こして鉢に入れ活着させること、またはその素材を指していう。近年はほとんど行なわれていない。国有林など公共の場所はもちろん、承諾を得れば法律的には問題のない私有地でも盆栽に適した素材は絶えたと言われて久しいし、何よりも自然保護・エコロジカルな観点から、モラルとして行なわないというのが現在の一般的な考えである。挿し木・実生・取り木などの繁殖法や、畑作り・肥培などの技術も発展しており、新たな素材作出の方法も充実してきている。

ゆごうざい【癒合剤】

枝抜き跡に残る傷口を早く癒すために塗る薬剤。傷口の乾燥を防ぐようペースト状に練られたものが一般的で、枝抜き跡に塗る(貼り付ける)。元来は雨(水)や風が傷口に当たらないよう保護する目的だったが、研究・開発が進み、癒合促進剤が含まれるものも多くなった。

よこね【横根】

鉢の中で横に広がる根を指していう。これを表面に掻き出したものが発達して根張りになっていく。

よせうえ【寄せ植え】

盆栽樹形の一つで、創作盆栽の一ジャンルとして古くから人気のある仕立て方。浅く広い鉢を使い、文字通り複数の幹を寄せるようにして植える。強弱の付け方や間の取り方など、樹の配置次第で大きく表情を変えるため、つくり手の力量が問われる。

よびつぎ【呼び接ぎ】

接ぎ木の一種で、接ぎ穂の根を生かしたまま接ぐ方法。同じ樹の徒長枝を用いる場合や、同一樹種の根のついた苗木を接ぎ穂として用いる場合がある。