な行

ながれ【流れ】

左流れ、右流れなどと使う。盆栽の幹や枝には必ず方向があり、それを人間の手で操作していかに意味付けをしていくかが樹づくりのポイント。流れがちぐはぐだと、作品にまとまりがなく、味は出ないし風景も呼び起こせない。例えば枝操作の途中で少し樹から離れ、全体を見渡してみることも一つの手。飾りにも同じことが言える。

にくまき【肉巻き】

枝や幹を切除した跡が、時間が経つにつれ癒着して新しい表皮ができ、治っていくこと。肉巻きしやすい樹種・しにくい樹種がある。松柏類はヤニの多いもの、雑木なら楓やもみじが肉巻きがしやすい。また、ぶななど肉巻きはしやすいが巻いた跡が黒ずむ樹種もある。

にばんめ【二番芽】

芽切りや葉刈りによって、二回目に吹いた芽を指す。ほとんどの樹木は通常一年に一回しか芽を吹かないが、作業適期に芽切りや葉刈りを行なえば二番芽を吹く。軸などの伸びは一番芽より短く、葉も小さく揃ってくる。

ねあらい【根洗い】

植え替えの際、土を水でほとんど取り去る方法。土の崩し取りと水洗いを併用して行なう。この方法を特別に必要とする樹種が幾つかあり、特にさつきは根土が残っていると吸水・保水その他多くの点で調和を欠き、培養に悪影響を及ぼすことがある。なお、一度完全に根洗いしたものは再度行なう必要は基本的にない。

ねあらい【根洗い】

長く持ち込んで根がびっしり固まった状態のものを、鉢から抜いて観賞することを根洗い盆栽と呼ぶ。水盤などを使って展示されるが、一般の盆栽ではほとんど見られず、草ものの一部にこの方法がとられる程度。

ねぐされ【根腐れ】

根が腐り、機能を完全に失うこと。悪臭を伴う。水抜けの悪さや肥料あたりも考えられるが、ほとんどのケースは水切れによる小根の枯れ込みが第一の原因。早期発見の上、枯根の処理と患部の除去が望まれるが、いずれにしても樹にかかるダメージは大きく、樹勢にも影響が出る。施肥は控え、水やりも土が乾いてからにするなど、ゆっくりと回復させる。

ねさばき【根捌き】

植え替えなどの際、熊手などで土を落として根をほぐすことを指す。ある程度根捌きが終わった段階で少しずつ根を切り詰め、根処理に入る。

ねつぎ【根接ぎ】

接ぎ木技法の一種。根張りの弱い部分(または無い部分)に接ぎ穂を接ぎ、活着を待つ。良い根張り作りが目的で、特に雑木などで理想とされる八方根張りは、根だけでなく丸幹を作るためにも都合が良い。接ぎ穂は実生若年生の苗木を使う。

ねつち【根土】

生長の過程で根に密着し続けてきた土のこと。台土(だいつち)ともいう。

ねばり【根張り】

土の表面より外に出て見える樹木の根元の上根の状態。盆栽観賞の基本となる大変重要な部分で、大きな見どころのひとつ。どっしりと大地を踏みしめるような根張りは、強い安定感を感じさせ、大木感を醸し出す。

ねぶせ【根伏せ】

挿し木法の一つで、挿し穂に根を用いるもの。植え替えなどの際に出る不要根の、模様の良い部分を5〜6cm切って、少しだけ頭を出して土中に埋める。おもしろい模様ができるので、特に小品盆栽の素材作りには最適。

ねみず【根水】

水やりの際、盆栽の頭から水をかけず根の部分にかける方法。葉水(盆栽の頭からかける方法)と対比して使われる。

ねむりめ【眠り芽】

前年の秋以前にできていた芽が春になっても展葉しないもの。特に松柏類に多い。中にはそのままの状態で一年越し、翌年に展葉するものもある。日照・通風などの条件が悪い部分や、古木で部分的に活力の落ちた枝などに多くできる。死んでいるわけではないので、追い込みや芽切りなど、何らかの刺激を与えてやると動き出す。