か行
幹の片側に枝が集中して、反対側には少ない状態。模様木などではマイナス要素だが、吹き流し樹形などでは映える。
幹の片方にしか根がない状態。樹形にもよるが、見た目の安定感に欠ける。
新芽が生長し、枝になる(生長しきって伸び止まる)ことを指す。同じように新葉の生長も指す。木質化(現象的には芽の緑の部分が茶褐色に変わっていくこと)とは少しニュアンスが異なる。
新芽が生長し、枝になる(生長しきって伸び止まる)ことを指す。同じように新葉の生長も指す。木質化(現象的には芽の緑の部分が茶褐色に変わっていくこと)とは少しニュアンスが異なる。
用土の種類のひとつ。空気や吸収した水分などを表面の毛管孔隙に含むので、普通の畑土の2〜3倍の保水性を持ち、排水性も優れている。さつき盆栽には主要用土として重用されている。
盆栽樹形の一つで、一つの株から複数の幹が立ち上がるもの。もともと灌木になる性質を持つ樹種によく似合う。枝付きやコケ順などの制約が少なく、自然味のある作品となる。
水やりや施す肥料の量および回数が少ないこと。盆栽を育てる上では決して悪いことではなく、例えば五葉松は辛めの水やりが適している。
他の根と絡み合っている根。根張りの美観上好ましくないので、植え替えの際にほぐすか、多いものならば切る。
癒合組織のこと。幹や枝の傷ついた部分に盛り上がって発生する細胞集団。分裂・増殖を繰り返し、やがて分化してそれぞれの組織をつくり、活着→癒着→肉巻きとなる。
直幹・模様木・懸崖などのどのカテゴリーにもあてはまらない樹形。制約がないため樹づくりは難しいが、特長をうまくつかめれば非常に味わいのある樹が生まれる。
取り木の方法のひとつで、樹皮を形成層の部分まで完全に剥ぎ、その部分から発根させること。普通は取りたい部分の幹径の1.5倍の幅を目安に、形成層を完全に剥いで水ゴケなどで覆っておく。順調なら数ヵ月後には発根するので、根の下で切り取って独立させる。
→【水やり】
木綿やナイロンなどをごく粗めに織った広幅の布。盆栽に限らず園芸趣味の必須アイテムで、夏は直射日光、冬は霜などを遮るために棚場や樹の上を覆う。
枝順には関係なく、樹全体のポイントとなる枝。一の枝が多いが、必ずしもそういうわけでなく、全体の中でアクセントになっている枝を指す。
本来の樹形からすれば不要だが、枝元の太りがほしい場合に故意に伸ばしておく枝。長く伸ばして周辺の部位の太りを得た後に切除する。あまり長くつけていると切除後の傷跡が大きくなるが、うまく活用すれば樹づくりの大きな味方になる。
幹や枝を針金などで曲げて風情を出すこと。「模様を入れる」ともいう。
→【剪定】
→【追い込み】
他の枝より極端に小さく、まさに「幹に食い付いているような」枝。細幹ものや文人木など枝数が少なく味わいのあるものに多く見られる。
茎および根の肥大生長を行なう分裂組織。維管束の木部(水の通路)と師部(同化物質の通路)の間にあり、内側に木部、外側に師部がある。取り木で環状剥皮を行なう際はすべて取り去る。
盆栽樹形のひとつで、樹の先端部分が鉢縁よりも下にあるものを総じてこう呼ぶ。自然環境の中で断崖絶壁にしがみつくように生きる樹々を模したもので、生命力のたくましさや自然の厳しさなどさまざまなものを表現できる。
根元から樹冠に向けて幹が細くなるバランス。「しぼり」ともいう。盆栽の大木感を表す美的要素として非常に重要で、根元から上に行くにしたがって自然に無理なく細くなるのが理想とされる。根元だけ極端に太い樹はバランスが悪いので、コケ順が良いとは言えない。
根元から一の枝までが長いこと。文人木などによく見られ、それが飄逸な魅力となることもあるが、普通は見る者に不安定だと感じさせるものが多い。
水を張った水盤などに鉢ごと浸し、鉢底から水分を吸い上げさせる管理方法。周辺の空中湿度を高める意味もあり、夏場の水切れ防止策として有効。鉢全体が沈むほど水を入れてはいけない。
盆栽用土の赤玉土や各種の砂類は、使用上の目的によりいくつかのサイズ別に分けられるが、その中でも一番大きい粒のこと。鉢底にうすく敷きつめ、その上から植え土(用土)を入れる。余り水の流出がスムーズになり、水が切れた後は鉢穴を通して空気の流入を容易にするなど、重要な役割を持っている。